丁寧なスキルマッチングで 半導体LSI設計者のキャリアを継続

K.K.さん

2015年入社 | 中途

機電 / 経験者  半導体エンジニア

理系の大学を出て新卒で大手企業へ入社し、
半導体エンジニアに。

学生時代から家電製品が好きで、開発に携わりたいと思って電子工学科へ進みました。正に今の仕事もその延長線上にある感じですね。その後、新卒で入った大手半導体メーカーで17年間、テレビや録画機器、携帯電話・・・と様々な製品向けの半導体LSI設計開発に携わりました。ところがその後の日本全体の半導体業界の衰退があり、大企業であってもあちこちで倒産や事業の縮小が相次いだ時期がありました。自分の所属企業も例外なく多大な影響を受け、自分としてもこれはもう早々に動かないとまずいことになると感じ、転職を決意したんです。関西圏は特に市況悪化の影響が大きかったので、関東圏であればまだ半導体設計者として働ける環境があるのでは、と急いで探し始めました。その際に全国展開で仕事を探してくれるというアウトソース企業をいくつか受けたのですが、どこも半導体エンジニアの需要がなく、配属先を用意できないという状況でした。その中で日研の採用担当さんだけは、「全国どこでもいいですか?それであれたぶん探せます!」と言ってくれて。少し経歴とはずれているものの、何とかキャリアを継続できそうな案件をすぐに見つけてきてくれたんです。自分としては何より半導体エンジニアとしてのブランク期間が長引くことを回避したかったので、即決して入社しました。派遣への不安はありましたが「半導体エンジニアとしての実績を残していくことがすべてだ」と思い、迷わず選びました。

1年ほどで元のLSI設計職に
復帰することができました。

最初の配属先は国内大手総合電機メーカーの中にある電力会社の子会社のチーム。はじめは開発ではなく、すでに出来上がったLSIの機能検証業務に1年ほど関わりました。その後、大元のメーカーさんの方からお話があり、今までの経験を活かせるLSI設計業務を任せたいと、仕事を割り振ってもらいました。つまり日研に入って1年ほどでLSI設計職に復帰することができたのです。そこから1年ほどで異動となり、また別の大手メーカーでの半導体開発チームへ配属になりました。今現在の配属先です。そこでスマートフォンのイメージセンサー開発プロジェクトに配属され、半導体LSI設計、具体的にはカメラの色々な撮影機能を、手動や自動でどう実現させるかという部分を担当しています。数年後の新機種に載せる機能を常に先行して開発している形です。まさに今まで17年間やっていたことの続きをそのままやっています。経験者とはいえ、新しい会社で仕事を始めるためには色々と学ばなくてはならないのですが、予め先方が学ぶための期間を設けてくれていて。手厚いですよね。研修後に学んだことを発表して理解度を確かめていきました。その後は質問があれば周りの方に聞く形になるのですが、聞きにくいということがないように雰囲気作りも行き届いていて、非常に引継ぎがしやすかったですね。業務は今までの経験がいかせる部分が多く、聞くことも早々になくなり、割と早く自立できました。今までの経験の続きだと言っても、決して学ぶものがないという意味ではなく、年々新しい技術を取り入れたり、開発ツールも置き換わっていきますから、今も新たな勉強を重ねて対応しているところです。

キャリアを継続するには
スキルに沿った細やかなマッチングが必要

今いる配属先も長いので、今は聞くよりもむしろ聞かれる機会の方が多くなりました。プロパー側の新卒社員の方が稀にチーム内に入ってくるので、色々と教えています。最近は特に半導体業界に新しい人材はなかなか入ってこなくなりました。理系に進む人がそもそも少なくて、その中で半導体業界を選ぶ人はさらに少なくて。半導体開発を行う企業そのものも日本では少なくなっていると思うので、勤める企業もエリアも限られますしね。私の業務で言えば、福岡か神奈川か東京に限られます。半導体に限らず、色々な業界で全国的に起こっていることですよね。だからエンジニアの転職の最初のハードルって、今まで働いていた地域から出られるか、だと思うんですよね。自分はこのままただ待っていたらいずれ働けなくなるんじゃないかという危機感の方が強くて。だからキャリアの継続を優先して動きました。もし自分のキャリアを本当にそのままいかして働きたいのであれば、場所を選ぶのは現実的じゃない。勤務地に拘ると、業界や職種を変えることになる。そうなるとやる仕事が変わってしまうので、経験が足りないのもキャリアをそのままいかせないのも当たり前ですよね。それよりも、自分の環境のほうをどこにでも行けるように整えた方が、結果スムーズなんじゃないかって思ったんです。もちろんその人がどちらを選びたいかなんですけれど。やはりエンジニアであれば今まで培った技術をいかしたいと考えている方が多いと思うので、その点でも自分の所有スキルに沿った提案をしてもらえる日研はお勧めできます。エンジニアの仕事を長く続けるなら、興味が持てる案件に生涯携わり続けることが大事だと自分は思っているんですよね。

派遣もプロパー社員も関係ない。
結局いろんな人と話すことが一番大事ですよね。

派遣社員としてクライアント先に行くことについて、うまくやれるのかと不安を感じている人も多いと思うんですが、結局は配属された先で早く一人前になれれば、いろんな仕事を任せてもらえる環境にすぐなっていくと思うんです。最初は「派遣でやってきた人」という見られ方もすると思うんですが、仕事をきちんとこなせるようになりさえすれば、どの会社でも全然大丈夫なんじゃないかと思います。最近は自分も年齢を重ねて、ちょっとやそっとのことでは動じなくなってきたというのもありますが(笑)結局はいろんな人と話してコミュニケーションを取っていけば大体のことは何とかなるものだなあと日々実感しています。分からないことがあっても、誰に聞けばいいかさえはっきりすれば、会話も業務もスムーズになって、効率的に仕事は回ると感じます。仮に何度か失敗しても巻き返せばいいし、いつか巻き返せば結果的には問題ないのかなと思っています。チャレンジにおいて経験の深さも学歴の高さもそこまでは関係なくて、結局はきちんと会話ができる人かどうかが一番重要な気がします。すぐに周りの人に相談できて、ひとりで深く考え込まない、背負いすぎないことが大切な気がしますね。考えるより聞いた方が時間もかからないし、全員幸せになる。そして分かったことは周りに教えて、分からないことは周りに聞く。そうしていくものだと思います。

今後の目標は、日研でチームを組んで
クライアントにより大きく貢献すること

今後の目標としては、ちょうど今の派遣先ではプロジェクト内の一分野を任せてもらえるようになってきたので、その分野に日研社員でチームとして参画できるよう更に信頼と実績を積み上げていきたいと考えています。はじめは少人数でもいいので、担っていけたらいいなと思っています。
私が日研に今もいる理由。話は最初に戻ってしまいますが、そもそも紹介会社の方に相談した時に6社、7社といろんな企業を見せてもらって、その中で比較検討して自ら選んだという経緯があります。最初の配属先は具体的にどこになるのか?という話の際にも、他社がなかなか案件を提示できない中でも、日研からは複数の選択肢を提示してもらって、その中から仕事を選べたというのも大きいです。今の配属先に異動する際も、ほぼ私が希望していた通りの業務内容とポジションを4社分も用意してもらった上での配属だったんですよ。半導体業界に全国的にここまで伝手を持っているOS企業って意外とそんなにない気がします。少なくとも自分のキャリアの範囲については、日研は間違いなく強いなと感じています。漠然としたスキルマッチングではなく、エンジニア各々のスキルに沿った細かい提案を先方にしてくれているからこそ、今の自分のキャリアが実現していると感じています。本当の意味で自分のキャリアをいかせる場所を探しているエンジニアの方は、ひとつの選択肢として日研を一度検討してはいかがでしょうか。思ったよりもずっと良い提案をもらえるかもしれないですよ。

社員インタビュー一覧へ